さて、またもや間のあいた投稿ですけどもね、前回一緒にトビリシをうろついたことを覚えている人が果たしているでしょうか?
かいつまんで言うと、古代の空気ムンムンの旧市街を練り歩いてみました。
今回は、うってかわってチャラチャラした新市街をお散歩しましょう。
案外充実!トビリシのクラブカルチャー
さすが新市街、こんなやかましく眩しいポスターも多く見受けられる。
ジョージア人はむかしっから音楽も酒も夜更かしも大好きな民族だから、争い事がひととおり集結したのち、クラブカルチャーは自然に根付いたとのこと。加えて陸続きをいいことに、エゲレスやゲルマンなんかの大物もしばしばいらっしゃる、ヨーロッパ東側で一番ニギニギしてるスポットなので、周辺国のパリピはここトビリシに集結する。リアルバービーみたいなロシアンギャルとか、そんなロシアンギャルを腕に3,4人ぶら下げそうなザンギエフが見られるかもね!
ちなみにこのUnique というクラブは、Tripadvisorで「いまだかつてない劣悪さ」等とコテンパンに言われている。どんなに酷いのか、試した人は教えてね!
マトモなクラブはここを山椒。否、参照。
逸脱気味の現代建築
長いこと不遇の時を過ごしてきたせいか、近代ジョージア建築にはどことなく、これまで抑えてたものが一気に爆発したようなはっちゃけ感が漂っている気がする。実のところジョージアに来たかったでっかい理由のひとつは、また、いつもどおり、ビルである。
連れてってくれるって言ってたバッチョに「明日タクシーで行けばいいよ!」と約束を反故にされた、ジョージア銀行のヘッドクォーター。滞在している旧市街より、心のキレイなおじいちゃんタクシーで5 GEL(30分くらいは乗った)で連れて行ってもらったよ。
コレ入り口。一見普通のビルです。
が。
きっと世界一前衛的な銀行!
ティッシュ箱適当に積み上げてたらなんかこれよくない?て突然ピンときた、
とかいう軽さで建てられたかどうかは存じませんが、地元では「LEGOビル」と呼ばれてるとか呼ばれてないとか。
1975年に竣工、交通系のお役所として使われていた(設計も当時、交通局副局長だったGeorge Chakhava ジョージ・チャクハヴァ?さん)が、のちにジョージア銀行本店となりかわりました。
なんだこの発想力、バランス感覚、色彩感覚、なにをとっても名・建・築!
道路渡るめんどくささに負けて、拝めなかった真正面のお顔はこちらのブログに詳しいです。
「これを見るためにトビリシに来たようなもんです」の一言、「あちらのお客様へ」とウイスキーをロックで注文して差し上げかねない程に共感を覚える。
大して興味のない方が大半と思いますので、トビリシ近代建築(別名:普通のビル)、まとめてご紹介いたします。
申し訳ないほど激安!路上古本屋さん
ジョージアの人は本がお好きなようで、セーヌ川沿いに並ぶブキニストふうな露店が、街の中心部リバティ・スクエア周辺にわんさか出ています。
ジョージア語なんて一文字たりとも理解できませんけども、どこに行っても本には目がない。ざらざらの、つるつるの、赤いの青いの、でかいのちっちゃいの、本の装丁はいくら眺めたって飽きることはないのであります。
娘に似て本好き、どころか執筆すらしている父親に、地味だけどなんかひっかかる絵本を1冊、自分には色だけで選んだ文字ばかりの本を購入。2冊で5GELという。安すぎやしませんかおじいちゃん?
言葉を知らないのに何を言ってるのかがわかるフォースが発動し、「これは歴史の本。こっちはもっと読みやすいからオススメだけど」とおじいちゃん。確かに文字数の少ない、昔の子供用の教科書のよう。でもあんまり惹かれなかったので、2冊で引き上げることとする。ありがとうおじいちゃん。
都会で自然の恵みを享受
空気がそれほど汚れてないからか、ただ気にしないだけなのか、トビリシの人は街路樹のベリーを、ちゃぶ台においてあるみかんみたいに普通に食べたりとかする。東京で、野生の恵みを少しでも味わいたいと、つつじの蜜とか吸ってると、汚いからやめなさいとか夢のない言葉に阻止されるが、ここでは大の大人がやってんだから、いいのだ。
清く正しく生きてきたふうのおばちゃんが、道端の花壇に入り込んで不審な動きを見せている。ああ、ラベンダーかーなんて言ってると、おばちゃん「そうラベンダーよ!」と、摘んだ束から1本くれた。
うれしくて、大事にバッグに入れておいたのにあろうことか無くしたので、その後運良く公園で見つけられたラベンダーを、おばちゃんがくれたものということにして、画集にはさんで持ち帰った。
しかし、前職場の近くの交差点に、ローズマリーがわっさわさ生えていたが、あれをごっそり摘んでローストチキン焼こうと思う人はいないだろうな。
トビリシのガッカリじゃない博物館
意外と世界手広くやってるホットスパーを尻目に、
地下鉄に乗りまして、街の中心あたりにある博物館へ。
ここはなかなか楽しい博物館。なんせ血みどろの歴史歩んでますから、展示物の迫力たるやすさまじいもんです。
まず突然メタル的な展示からはじまり、
RPG的なゾーンも充実。
「新しい価値観を生み出すコミュニティの在り方」とかなんとかでインタビュー受けてる起業家が、今後のビジョンを熱く語る面持ちまで展示されている、さすが新しきものを拒まないジョージアの寛容性。
ソ連いばりんぼ時代の部屋はインダストリアルなインテリアがかっこよいし、Wifiあるし、それでたったの7ラリ(300円ちょい)!大体の博物館はつまらなくて高いが、ここは見逃したら後悔するぞ!
最終日のサプライズイベント
さて、ひととおり色々みて、家に帰ろうかとおもったら、広場でなにかやってる。
英国との友好記念的なイベントで、それぞれの軍の音楽隊が交互に生演奏合戦をしている!
いかにも軍隊が演奏してます的な、カタブツイングランドを尻目に、ジョージア側はなかなかユーモアのセンスがありノリがいい曲を演奏して、地元のオーディエンスを踊らせる。
ラストに何をやるかと思えば、スタローンの勇姿がここに蘇る、おおロッキー!
観客沸かせたで賞は間違いなくホームのジョージアが受賞だが、最後は双方息の合った演奏を見せ、仲良しをアピール。タダなのにとっても良いもの見た、最終日。
しかしロシア近辺の軍とか警察の音楽隊は、案外ノリが良くて要注目。
このロシアンポリスの秀逸なPV、妙に楽しいもんだから何十回と観た。そして今また5回観た。来日したとき観たかった!ソチオリンピックの開幕式だけ行けばよかった!安西先生!
そしてこのジョージア最終日の夜。
どこからともなく太鼓のような音…と窓の外を見れば、そこいらの川岸あたりからポンポン打ち上げ花火が上がってる。ジョージアでは結婚式とか個人のイベントでも結構簡単に花火を上げるんだそうだ。
勝手に、ジョージアを離れる我々に対するお別れのパフォーマンスと思い込んで、ああいい旅だったと浸った、最終日の夜。
実態も知らぬまま、勢いで来てみたユーラシア大陸真ん中の小国、ジョージア。
楽しかったし不思議だったしワインも建物も優しい人々も大好きだ。
次はワインづくりで大騒ぎのタイミングで来るよ、マドローバー・ジョージア!
そのうち、豊かすぎ深すぎの食べるもの特集、やります。のんびりお待ちください。
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