いやほんと同感です。
ほんとそう思います。
だからわたしゃあなたのつくったMacを買ったのです。
いやー、Apple復帰直前のスティーブ・ジョブズのインタビュー、2回立て続けに繰り返して観てしまった。
入院中にアマゾンプライムのシネフィルチャンネルの14日無料体験に登録し、最後の日に観ていた「トリコロール・白の愛」を一旦止めて、21時くらいに再開しようとしたら、「サブスクリプション終了」のお知らせ………20時に終わるならそう言ってよ!!!最終日の23時59分までだと思ってたよ!!!
そんな酷い仕打ちにあいながらも、テレビゲームの始祖、ATARIの飛ぶ鳥落としまくりの頃のインタビューだとか、大好きなバグダッド・カフェのやらない方がよかったディレクターズカット版だとか、楽しませてもらったので良しとする。
この1ヶ月毎日1本以上映画を観続けたけれども、いくら観ても観きれない。幸せなことだ。
もう観られないと思ってたハル・ハートリーの初期作品がDVDボックスになっているのを発見しポチったやつと、本などをけんちゃんに届けてもらった。
院内感染防止対策で病院の中には入れないため、患者への差し入れは看護師さんが外まで受け取りに行く。
大した荷物でもないのに3人がかりで迎えられたらしい。最近患者が減ったぽいので、暇になったんだろうとほのぼのする。
チャーチルの合間に、楽しみにしていた村上龍のヒュウガ・ウイルスの再読を始め、さあ入院生活また忙しくなるぞとわくわくしてきたのもつかの間。
その翌日の日曜日、読書中にナースコールが鳴り軽い気持ちで応答すると、
「むらかみさん!今日退院できますよ!」
へ????
2日連続で陰性反応が出たらしい。
ここ1週間以上、陽性しか出てなかったのに?
だからしばらくはここに居座ると思いけんちゃんに物資補給をお願いしたのに??
よりによってその翌日に、陰性が続くとは、なんと皮肉なことなんだ!!!
待ちに待ったDVDと本が届いて、
たった2日前にこんなに素敵なオーシャンビューの部屋にアップグレードしてもらい、
待ちに待っていたお客さんも訪れてくれたのに。
名残惜しすぎるじゃないか!!!!
しかしあと1泊することにした。なぜなら月曜日に血液検査とレントゲンを撮る約束をしていたので、それを終えてからにしましょうと先生と決めていたからだ。
よし、最後の1日をのんびりするぞ!
と、思ったのもまたつかの間。
保健所の人から連絡があり、
「入院勧告の期限は今日までなので、あともう1泊したら公費ではなく患者さん負担になります」
おいマジか。
はい、今日出ます!出ますよ!!
まさかの突然退院で、バッタバタ。
血液検査だけ今日してもらい、最後の質素なお昼ごはんをいただいて、全ての荷物をビニール袋に投入。ウイルスが付着している可能性が高いので、できれば1週間くらいは他人に触れさせないように、とのこと。実際に物にくっついたウイルスがどれだけ生き続けるのかは不明。病院によっては、患者が持ち込んだ物を全部破棄するところもあるらしいので、入院の際は確認したほうがいいよ。
ちびろっくの陰性化を受けて看護師さんたちは武装解除し、とはいえマスクは必須だけれども、ようやくどんな感じの人たちだったのかがわかる。
「むらかみさ〜ん、やっとだねえ」
と、親しげに声をかけてくれるも、看護師さんが何人いるのかすら定かではないし武装してたから誰が誰かわかんないし、いつどんな会話をした相手なのか知るすべもなく、なんだか申し訳ない。
最後の方なんか1日1回の問診すら来なくなり、時たまナースコールで体温聞かれるくらいで、すっかり放任されてたけども、ちびろっくが快適に過ごせるよう常に気にかけてくれて、仕事でやってるとはいえ感謝の念でいっぱいであります。
皆さん相当仲が良いらしく、ナースセンターから一晩じゅう笑い声が響いて来る夜もあったけれどもそこは耳栓を詰めて、聞かなかったことにしておいた。
今日担当の若い看護師さんにエレベーターホールまで見送ってもらって1階まで降りるとそこは、誰もいない受付ホール。
大病院でこんな光景見たことがない。1ヶ月ぶりに北棟の4階から出て、突然ディストピアな世界に放り込まれた気分。
唯一開いている正面玄関から外に出た途端、むわっと湿った空気。
ここに入った日は寒くて、フリースなんか着てたのに、すっかり季節が変わっている!
ゴミ袋に入った荷物を両手に下げ、どっからどう見てもホームレスな風体で、しかしこの病院の建物が案外良いことに気づいてしまい、写真を撮りまくる。
なかなかいいデザインの建物に収容されていたのだな、と今更満足感を覚える。
インスタに上げたらまあまあ人気だった。
さ、そんな訳で、出所しました。2週間くらい前に。
いつもどおりブログは書いたら書きっぱなしだたけれども、最近になって問い合わせが増えてきて、思いの外、心配されていることに気づいたので、ようやく重い腰が上がった次第。
ちびろっくは元気です。
入院中にも色々と、コロナウイルスはじめウイルスというものについて読んだりしてみたけれども、結局のところ、この新型ウイルスがどういうものなのか、現時点では誰にもはっきりとしたことは言えない状況。だって新型だもの。数年、数十年してようやく、コロナウイルスってあんな奴だったのね、って言える時が来るんだろう。
従って、わたしが現時点、完全にコロナちゃんとおさらばできているのか、抗体ができているのか、また抗体の効果はどれだけ続くのか、なんにもわかりません。
そもそも、陰性結果が連続2回出たものの、帰宅してさっそく開けた、おいしいはずのアルザスワインも、焙煎したてのフレッシュ極まりないコーヒーも、なんの香りもしないんだもの。
入院中にそんな芳しい食べ物も飲み物も出てこなかったから、「匂いとか、します?」って言われても大丈夫と言い張ってたけど。鼻、あんま機能してないことに今更気がついた。
で、ウイルスというものは結局なんなのか?というと。
タンパク質と遺伝子だけでできてるから、宿主が必要だってことでいろんな生物の細胞に入り込む。
人間の健康を蝕む厄介者というイメージとは裏腹に、生物の生存を助けるとか、地球環境保全に一役買ったりとかするウイルスもいるんであって、どうやらウイルスなくしては人間も生きていけないみたいだ。
親しい人を亡くした人からすると、コロナウイルスが憎くて仕方ないだろうけれども、ウイルスには、悪意も善意もない。悪意とか善意とかは人間界だけに存在するもので、人間界の外ではなんの意味も持たない。
なのでこのコロナウイルスにも、何がしかの存在意義があるのかもしれない。
人間からしたらたまったもんじゃないし、その意義というものがどこの見地からの意義かわからないけども、きっとなんかあるのだ。
個人的にこっそり思うのは、気候変動に対するデモも盛り上がり、世界じゅうの観光地が膨れ上がったマスツーリズムに大して声を上げ始めた時だったし、インドとか中国とかそもそも人多すぎだし、ちょっと人間、減ってくれんかね。と地球も声を上げたんじゃないかと。
日本の宝・志村けん含め、亡くなった人には申し訳ない。自分は無事に生き残ったから、好き勝手なことが言えるのだということもわかっている。しかし地球にも堪忍袋ってもんがあると心に留めておくことは悪いことではないと思う。
海外メディアが言う「for mysterious reason」により、つまり、大して思い切った対策もしてない風なのに不思議となんとなく、コロナウイルスを抑え込めているっぽい日本は、これからどうなるか全然読めないけれども、少なくとも、この目に見えないあいつの撲滅には程遠い状況。ので、いつでもかかる可能性があるものと割り切って共存していくことになる。
世間が今後どういうふうに振る舞うのかは知らないが、一応深く関わった者として、抗体の有無に関わらず、自分の身は自分で守るを徹底するつもり。
あんま出歩かない、マスクする、他人に近寄らない。別に飲み会に行けなかろうが何も苦でもないし、出費が減ってありがたい。ちなみにオンライン飲み会なんてのも全然やりたくない。
世界中で多少なりとも、コロナ前コロナ後で人々の生活様式は変わっていくのだろうな。太古の昔から、大きな局面を迎えるたびに、これまでの常識を覆され、新しい生き方を模索してきたように。
皆さん、5月半ば現時点のこの落ち着いた状況は、皆さんが色々我慢した成果であります。この我慢の日々を無駄にしないよう、今後もいい感じで油断せず生きていこうね!
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