前回はジョージアワインとは何ぞや、を掘り下げましたが、今回は実際に、飲みに行ってみましょう。

どこでいくらで飲めるのさ?

まあワインの国なんで、どこだって飲めます。安食堂風情な店でも、ファミレス風な店でも、日本の居酒屋みたいにワインとも呼べないような代物を「ハウスワイン」としてとりあえず出しておく、なんてぞんざいなことは決してしません。そんな不味いもの飲むなら自分ちで作る、のがジョージア人ですもの。

ではまず、近所のジョージアン・レストラン、Pasanauri に行ってみましょう。巨大な小籠包、キンカリがおいしいことで有名なお店。キンカリはあまりワインと一緒には食べるもんじゃないらしいけど、そんな店ですらこの充実ぶり。

おなじみのぶどう

ジョージアワインと言えばこれ、なセレクション。安心して注文しましょう。グラス1杯6GEL(300円弱)でマトモなワインが飲めるんだったら万々歳。ボトル1本頼んだところで、最高2,500円程度なんて……。カフェなどでも大体これくらいだったので、平均的価格帯なのでしょう。

たまにはちょっといい所へ。ジョージアの田舎でのびのび育てた牛ちゃんをおいしく料理してくれる、オーガニックレストラン、Josper Bar。地元産の食材にとことんこだわっております。Pheasant’s Tears はワインの州、カヘティ発の人気ワイナリー。ジョージアの伝統的手法にのっとって、オーガニック。LAGVINARI は初めて聞いたが、同じくカヘティ発とのこと。

ちょっとお高いがそれでもこの値段

Pasanauriの倍はしますがそれでも日本円にしたら500円~。日本でビオとかオーガニックだと、グラス1杯で1,000円はくだらないので、やっぱりお得。チャキチャキ仕事する若いお兄ちゃんに、オレンジっぽいのありますかと聞くと、ちょっと強いけどもね、とカヘティのぶどう、Goruli Mtsvaneと西のほうにあるイメレティ地方のTsolikouriをすすめられた。しっかりオレンジ。こうも当たり前にオレンジが見つかるとはさすがジョージア。

いいお色だこと

最後は。
トビリシにいてここに行かなかった日はないんじゃないかという、一大チェーン店 Samikitno。ここばっかり行ってたので、紹介できるお店はもうありません。一等地にやたらあるので、観光客向けの適当にやってる店と思い、最初は意図的に避けていたものの、ジョージア人が口々におススメしてくるので試してみれば…

どんな小さなグラスで来るかと思えばふつうになみなみ

なんすかこの値段とこの品揃え。

グラスワイン1杯、1GEL(50円)!!!!ちなみにボトルワインはこの他に20種類ほどそろえており、500円~。何回来ても、別の支店でも、どうしてもGrujani Whiteが欠品しっぱなしだったことを除けば、大変おいしく、毎日のように、1GELのグラスワインをいただきました。ちなみにビールは2.5GEL~、コーヒーは5GEL。変な国…。

ちなみにこれは、朝ごはんを食べに来た時に、すぐ後からやってきたロシア語を話す集団。

朝の8時に次から次へとボトルが空く

ビールとレモネードをチェイサーに、朝から赤ワインガンガン空けてました。安いからって、日本人はマネしないようにね!奴らは怪物です。

 

ワインを買えるところ

買えるところもなにも、買えないところを探す方が難しいのが現状です。

ショボイ空港の2,3軒しかない売店でももれなく売ってるし、スーパー、キヨスクはもちろん、果物屋さんだって自家製のワイン、ビールのペットボトルに詰めて売っちゃってるんだから。

奥の棚にずらり並んでるのがソレ

1L/5GEL (200円ちょい)という、申し訳ないほどの破格の値段だってのに、滋味深いオレンジワインだった。一般人の醸造スキルが高すぎる。

が、ちゃんとしたガラスの瓶入りのが買いたい!とか贅沢いうのであれば、スーパーもなかなか品数豊富。町外れにあるカルフールでも、カクヤスもしくはそれ以上の種類の酒類を扱っているので、お土産購入ついでに1,2本、いかがでしょう。安くて1本5GEL(200円)から。でも赤玉みたいな粗悪品ではありませんのでご安心を。

1杯ではなく1本の値段です

 

醸造酒、蒸留酒なんでもござれ

オールドタウンをつきぬけるメイン通り、Kote Afkhazi Streetへ行くがよい。ここを歩けば新宿におけるドラッグストアの割合、いやそれ以上でワインショップにぶつかり、キレイなお姉ちゃんに「ワインテイスティングどお~?」なんて声かけられまくっちゃう。

全てのボトルの試飲は無理だが、バーで飲めるくらいの種類は用意されていると思われる。写真を撮り忘れたが、唯一入ったVinothecaでは少なくとも、20本はボトル開いてた。有名どころから家族経営まで、扱うワインの幅広く、値段も、40GEL(1700円くらい)くらいが高めなランク。ああトビリシに戻りたい。

ワインにまつわる、偉人の言葉をかかげている店も多い

ダリ曰く、「ワイン愛好家はワインを飲むのではなく、その秘密を味わうのだ」とのこと。鬼才の言うことはよくわからん。ワインは飲み物です。

アパートの隣の、Amy’s Winehouse。ネーミングはいいが場所が悪くてあまり人来ない

お姉ちゃんブラジャー出てるよ

試飲ついでにちょっとバーみたいに使えるような店もあり。ここの店はOld Cellarという名を冠するだけあり、奥に本当にオールドなワインセラーがある。飲みすぎたのかプロモーションなのか、昼間っから人が踊ってたりする。そして24時間週7日営業。つまりいつでもやっている。朝の8時なのにパン屋が開かないジョージアで、食べるものがないと死にかけたら、あたたかく迎えてくれる年中無休ワインセラーにかけこめば、ワインの1杯とともにチーズくらいは食べられる!変な街!

地方のワイナリーに行く時間がない忙しい人でも、トビリシで(文字通り)いつでも、じゅうぶん、地元産のおいしいワインをお試しいただけるのでご安心ください。

地方のワイン直売所、こんな感じ

カヘティ州にある遺跡のプライベートツアーに申し込んでみたら、ついでにワイン直売所に寄るという。試飲代はツアー会社もち、気に入ったのがあれば買えばいいよ、とのこと。提携先か。

荒涼とした土地に突然現れる

荒野のど真ん中というロケーションではあるが、カヘティのワイナリーや見どころへ続く途上にあるので、なかなか沢山の人で賑わっている。

おばちゃん落ち着け

試飲1杯3GEL程度だが、我々はタダ。3種類いただいた。ここの赤はミディアムとかフルとかではなく「ドライ」と形容されるが、確かにドライで、軽くて単体でもおいしく飲める。

ここに連れてきてくれたドライバーのジョージの叔父さんは、まる1日ぶっ続けのスプラで、1日14リットルものワインを飲んだ経験があるという。

「赤はそんな飲めないけどね。白なら俺も普通に1日2リットルは飲んでるなあ。」

普通に、って、普通って、なんだっけ。

業務用食用油ではありません

そんなアル中まがいのワインラヴァーの為に、大容量ボトルも販売中。でかくなるとなんだか品がなくなるのはどうしてかしら?

トドマンがお土産に赤を1本購入。まあまあお高いランクの1本だったが、それでも35GEL(1,600円)程度…こりゃ何本持ち帰ることになるのだろうか?

我々の獲得物

右:バッチョ、左:果物や

結局、その直売所で買った赤と、バッチョからもらったのと果物やさんで買った(5GEL)のベコベコペットボトル入り。両方とも、大地の恵み!な味だがちゃんとフルーティー。

家でも飲みたい!と重いの我慢して持ち帰って来たのに、なんせ全く添加物無しな上に容器がコレで密封されてないし日光当たりまくりだし輸送中も揺さぶられまくられた結果、そっこーで酸化した。

行きつけの居酒屋さん、同僚、友人に分け与えてしまったがどうもすみません。元々はこんなじゃなかったんだ、信じてくれ。

自然製法の自家製ワインは、旅などさせず、その家で消費されるべきものであると、納得。バッチョ家のオーガニックワイン、日本デビューを目論んでいたがハードル高い。

なんて穏やかな…死に顔…?

前述のVinothecaで買った、Doremiワイナリーの完全オーガニックのクヴェヴリワイン。2013年に友人同士ではじめた、西の方にあるサメグレロ州のワイナリーだそうだ。余計な華やかさはないところはジョージアぽいが、さすがにペットボトル入りとは一線を画している。当たり前だな。

その他、宿で飲もうと思ってスーパーで購入した、店員のねえちゃんおススメのスパークリングは、結局飲まなかったので日本まで持ち帰った。その甲斐なく、泡は跡形もなく消え去っていた。ただの甘ったるい白ワインと化していたが、バーベキューにもってったら若い女子に、「のみやす~い」と好評だった。のみやすい、が褒め言葉なのかよくわからないが、少なくとも無駄にはならなかったと自分を慰めるしかない。

ジョージアに行けないあなたが飲む手段

万が一、こんな気まぐれなジョージアワインに興味を持ったところで、ジョージアなんか行く用事がない。そんなあなたに、ジョージアワインが買える店をご紹介。

葡萄屋

横浜の関内と鶴見に店舗あり。
関内店は、初日の一口目でとんでもなくピリ辛で仰天させられ、捨てるのを思いとどまり数日後に飲んでみたら、キラッキラに華やかに変貌を遂げていて再度仰天させられたというちびろっくワイン史に残るTAMADAを買ってから、お気に入り。中近東や東欧周辺の珍しいワインも多く、試飲できるワインもその時々で変わるし、それに合うおつまみなんかも置いてあったりで、飽きまへん。

オンラインショップではしばしばセールもやっているので、送料考えてもオトクじゃないか。

グラッパ・ハウス

利用したことはないが品揃え充実。でも本職はグラッパ売り。醸造酒蒸留酒ついでになんでも買ってしまえ!

京橋ワイン

ここもまだ利用したことはないが、Pheasant’s Tears やOur Wineなど、大手じゃないが現地で評判のよろしいワイナリーのが置いてある。

さ、どうですか、そろそろ、ワインはやっぱりフランス、せいぜいイタリアまで、なんて思い込みをとっぱらって、とっても不安定だけどなんだか面白いし身体には間違いなくやさしい、ジョージアワインの世界に足を踏み入れてみようなんて気になりましたか?

しまいにはジョージアに行ってみたくなることと思いますが、現地に行くと意外なことが色々起こるので、あんまりこの記事はアテにせず、導かれるまま、己のワイン・ストーリーを紡いでくださいませ。

Gaumarjos!(乾杯!)

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