ちょーひっさびさに風邪を引きました。
だから少し様子がおかしいのかもしれませんがね、今日は実に真面目な話を、長々とする。

先日パリで人がたくさん殺されました。
顔に似合わずパリ大好きで、フランスじゅう、もちろんパリでもいい人にたくさん親切にされて、良い思い出満載だった、わたしのこころは痛みました。

まさかね。
「パリなのにメタルな行列を発見」と仰天して日記を書いた、あのライブハウスでまさか、8年後、100人以上もの人が死ぬ、凄惨な事件が起きるなんてまさか、誰が想像できただろうか。

Line for Bataclan

パリの思い出その1
パリなのにメタル行列の図(Bataclan前) in 2007

 

最低最悪の恐怖を味わうことになったフランス、特にパリの人たちに対し、世界総出で元気づけにかかっているようで、

ニュースを見れば、どこどこがトリコロールにライトアップして追悼の意を表してます、フェイスブックを開けば、みんなプロフィール写真をトリコロールにして、フランスへのシンパシーを表明しましょう。

世界総トリコロール
フランスの皆さん、これだけ世界中に心配されてますよー!
みんな優しいなあ。

Akiha

パリの思い出その2
絶対に日本人経営ではない日本料理屋

それにしても、なんでそもそも、こんなことになったんだっけ。

極悪ISISがやったらしい

またあいつらか。平和を乱すテロリストには屈しないぞ。

みんな団結して悪に立ち向かおうー。

とりあえずポチッとしてトリコロールにしとくか。


まさか、みんながみんな、こんなポップな感じじゃーないとは思うけどさ。

ただ少なからず、

何故、そもそも、ISISのような集団ができて、
何故、世界中で過激な行動に走っているのかということを何も考えず、
「平和を愛する民主主義国家」という名のもとに、彼らの言う「テロリスト」と同じように武装していない女子供も含めた人間を殺している国のひとつ、アメリカがつくったFacebookというサイトに煽られてたったの数クリックで自分の顔をフランス国旗色にして軽い気持ちで賛同の意を表明してしまう、

そんな人がいるのであれば、ポップに行動を起こす前に、ちゃんと自分の頭で考えてからにするべきだと思う。

別に、トリコロールにしたからって、良くも悪くも何が大きく変わるわけじゃないだろうし、そして別に、世界中で起きている全てのゴタゴタの犠牲者達に対して追悼の意をあらわせと言いたいわけでもない。

ただ、思い出してほしいことは、物事はそう単純ではなく、この現実の世の中には、絶対の善も、絶対の悪も、ないということ。

争い合っているのは、お互いの信じるもの(信仰とか金とか色々)が異なる同士のふつうの人間同士だということ。

そして、わたしを含む、ほとんどのあーだこーだ言ってる人間は、部外者であるということ。

 

だからこそ、

彼らがあんなマンガレベルに過激でストイックな集団を結成し、あれだけ壮絶なドンパチおっぴろげ「なければならない」状況になったのは何故なのか。

「平和を愛する民主主義国家」側がこれまで、彼ら含むイスラム教徒を始め、都合の良い大義を掲げて様々な国や民族に対して何をしてきたのか。

自分の身の周りレベルだってそうなように、物事にはなんでも側面裏面がある。
報道される内容は報道する側の思惑に沿って編集されたほんの一面でしかなく、その背後にはたくさんのひとたちの思惑が絡んでいる。
また逆に、不当に酷い目にあっている人など、世界中ごまんといるが、政治的経済的に都合が悪ければ、得にならないのならば、報道されず誰にも知られない。

いくら小さいことでも、何かしらの行動を起こすのであれば、あえて自分から関わりたいのであれば、こういうそもそもな事項について、頭で考えたうえでやる必要があると、ここは断言させていただきたい。

ここからだいぶ話は脱線しますが、なんで突如こんな熱弁をふるいだしたのかという、わたしなりの思いを、ここできちんとお伝えしておきます。

ほぼ別件ではあるが、パレスチナ問題について諸々考えることがあってですね。

はるかとおーい国に住む、パレスチナ人ともイスラエル人ともまったく無関係な人間が、「ガザの人がイスラエル人に殺されまくってる」という一方的な報道を完全鵜呑みにし、罪のないイスラエル人を傷つけるような軽率なマネをしたりすることに、疑問をもってですね。

きっかけは、去年イスラエルに初めて遊びに行って、何人ものイスラエル人にとてもお世話になったこと。
特に、快く(もともと薄い)マットレスをひっぺがして半分わたしに分け与えてくれて、仕事で疲れてながらも1週間もなんだかんだ付き合ってくれた友達のヨナタンには、ほんとうに、感謝してもしきれない。

滞在3日目くらいの頃、ヨナタンのもとに予備役兵終了の手紙がとどいた。
「もう二度と戦地に行かなくていいんだ!!」と、本当に嬉しそうだった。

そこではっとした。
そうだこの人は、本当の戦争を経験しているかもしれないんだった。

友達だから、そして自分は無関係だから、軽い気持ちで兵役や戦場やパレスチナ問題のことを聞こうとしたことはなかった。だから、ヨナタンが今まで実戦に参加したのか、誰かを傷つけたことがあるのか、そういうことは知らない。

だけど、何の恨みもない人間を、好き好んで殺しにいく人間なんか、いないよなと、当たり前のことを、彼の嬉しそうな顔を見て、しみじみ感じた。

ユダヤ人ははるか遠い昔から、世界各地で迫害され続け、だからこそ、結束して、夢物語な理想ではなく自分がおかれている現実を見ながら、各々が生きていくための術を身につけながら、生き延びてきた。だから、強いのだ。そして、嫌われる。

ほんとはガザからだってボンボンミサイル来てるのに、イスラエルが民を守るために叡智を結集してつくったスーパー迎撃マシン、アイアンドームがガンガン撃ち落とすから、イスラエル人はあまり死なないだけなのだ。

これもあくまで某国TV局の見解によるものだが、ハマスはあえて、ガザ地区の民家が集まる地区からミサイルを飛ばし、丁度病院や学校にイスラエルからの迎撃ミサイルが当たるよう計算していたという説もある。
ガザではこれだけの無垢な民間人が、イスラエルのせいで死にました、と、世界に主張するために、同胞を犠牲にする。
これが本当だとしたらもう、本末転倒。

イスラエル人は壁を作ってパレスチナ人を閉じ込めてるとかみんな責めるけど、あの壁がもし無かったら?
イスラエル人にもパレスチナ人にも、もっともっと多くの犠牲者が出ているよ。

じゃ、なんでそもそもこんなにゴタゴタしてんのか、というと、さかのぼれば、そしてめっちゃかいつまんで言えば、大きなきっかけのひとつは、イギリスと国連が引っ掻き回したからなんだよ。

誤解しないでほしいが、イスラエル人のみならず、パレスチナ人だって、親切な人ばかりで、本当に感謝している。

だからこそ、本当のことが知りたくて、色々調べてはみたけども、いくら調べた所で結局、わたしは当事者の本当の気持ちなんて絶対理解できない。

現実を見据えているイスラエル人はたぶんみんな、イスラエルに平和が訪れる日はもう来ないと思っている。いつ刺されるか、いつミサイルにぶち当たるかわからない恐怖の中で、仕事に行き、学校に行き、家庭を守り、「いつものことだから」と飄々と、普通に生活を営んでいる。

そんな人たちの気持ちが、戦争を知らない、命を脅かされることもない、ぬくぬくとした世の中にしか生きたことのないわたしが、理解できるはずがなかろう。

話はパレスチナ問題フィーチャーverとなってしまったが、つまり、
だから、少なくとも、軽い気持ちで、他人の問題に関わるのはやめようと思っている。
だけど、浅はかな思い込みで誰かを傷つけたり、平和しか知らないくせにラブアンドピース表明している人間を見たら、おねがいだから、頭で考えて、自分の立場理解してからにしてと、言いたい。言いたくなる。言っちゃう。

加えて、頭で考えてないと、とうとう我々が当事者となってしまった時に、たのしげなプロパガンダ音頭に踊らされてナチ化しないとも限らない。
大変極端な例だが、だってあれだって、残忍な行為は、キチガイでも極悪の権化でもなんでもなく、ハンナ・アーレントがいうところの「悪の凡庸さ」の結果、つまり、思考停止した、ふつーの人間がやったことだったのだから。

だいたいは、「考えるな、感じろ」の教えに沿って生きているわたしではあるが、こういう時は別だ。さあみなさん、レッツ・シンク!

と、ぶっちゃけたらなんか具合良くなった、気がする!
明日は会社いきまーす。

Mc Doner

パリの思い出その3
シノワかと聞かれてジャポネーゼだと答えたら嬉しそうに芋を特盛りにしてくれた、マク・ドネル。

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