Coachella生活情報
よいフェスだった。快晴で、平らで、設備がよく、いろんな変な人がいて飽きない。これがアメリカでなければ、毎年参加したいところである。行きたくなるだろう?ということで、ちょっとだけご紹介。
洗浄
こんなトラックがあなたの汗を流す
とにかく設備がよろしい。フ○ロックなんかでいつまでたっても入れないお風呂やら、急斜面に設置されたテントでの不安な一夜を経験している人なら、この快適さには間違いなく泣けてきます。神に感謝です。
シャワーはキャンプサイトのはしっこにあるでっかいトラックの中で。多くの人が使うのに案外キレイだし、カーテンは二重で荷物置きもせっけんもついてる。うまいこと時間を読めば、全く並ばずに入れる。ただ、のれんはないので、男女の入り口間違えないように注意(経験者より)。簡易トイレも十分な数が用意されていて、ものすごく環境に悪そうな青い水により完全に消毒がおこなわれているため、臭いなし。芝生の上に設置されているので、このぐちゃぐちゃしてるのは泥だかウ○コだか…なんて心配もなし。手洗い場は水ではなくアルコールジェルが設置されているので、衛生的な上、水が出ないとかつまったりという不快な現象もなし。
冷却
常に満員御礼なんせここは砂漠地帯。カラッとしているとはいえ、長時間ハゲシー日差しにさらされていると、ちょっと帰りたくなります。しかもぐったりしても、途中でキャンプサイトには戻れない…。そんな病弱な君には、会場はいってすぐの冷房小屋がおすすめ!ガンガンに冷風をまき散らす扇風機に誘われ、よくわからぬまま小屋の扉をあけると、ひんやりク〜ルな空気にふぬけにされちゃった連中がまったりしています。ふかふかソファーにご機嫌なDJ。それだけで2時間は動けなくなること請け合いです。太った輩とメキシコ系は、もうトリが終わるまでここから出ないのでは?と心配になるくらい動かない。
せっかくアメリカまで来たのにライブを見ずしてまったりだなんて?いやいやいや。砂漠気候ってシャレになりませんから。3日のうち、おれたち昼間はほとんど木陰で昼寝か、ここでまったりです。
あと会場入ってすぐのトイレは、冷房ガンガン効いてます。長丁場になりそうな時はここをおすすめ。
環境
あのCO2削減を全力で拒否するボケ大統領が率いる国だが、どうやら国民は普通に環境問題を考えているらしく、エコアトラクション、イベントも多々あった。
炎天下で発電にいそしんだり(※図1)、空いたペットボトル10本につき、ミネラルウォーター(買うと$2)1本進呈してくれたり(※図2)。この糞暑いなか、命をつなぐ水に$2も払ってられるか!ということで、昼間はとにかく空きペットボトル探しに本気を出した。まれに落ちてるのを拾ったり、ゴミ箱をあさったり、「おれ集めてないから、あげるよー」とどんどんくれたりするので、なんだかゴミ箱みたいな気分だが、おかげさまで3日間、ほぼ水に金をださなくてすんだ。
回収ブースに持ってったら9本しかなかった時、おにいちゃんは「次でいいよー」なんておおめにみてくれた。さんきゅーべりまっち。アメリカ人はてきとーだが融通もきく。
そうそう、ペットボトルは持ち込み禁止。入り口の荷物チェックで没収されます。で、普通だったらそこで捨てるなりなんなりするのだが、「誰か飲む人〜」なんつって、どんどん後ろにボトルがまわってくる。飲みたい人は飲んであまれば後ろにまわして、いらなきゃスルー。日本じゃ全然やんないけど、超当たり前で合理的な行為だなーなんて、どうでもいいことに感心してしまった。
恍惚
会場のちょうど真ん中くらいに、なんだかサイケなトンネルがある。
サイケ…。
わくわくしながら進入した。
なんだこれはどんどんせまくなり出るとそこは楽園
と、いうことでしたー。サイケなトンネルみかけたら、はいってごらん、そこは愉快な愛と平和と自由の空間。責任は一切おいませんのであしからず。
余暇
そのほか、雷を発生させる装置だとか(音超でかい)、ドラムをたたくと大火をふく装置だとか、自転車こぐ式の人力アトラクションだとか、ガキからいい年した大人までいっしょに、存分にたのしめるものがたくさん。キャンプサイト側のバー付近ではカラオケもあり、往年の一発屋名曲、「Jump Around」とかでみんな飛んだりしてる。
新しいバンドを発掘しよう!なんて熱い意欲もない人は、お目当てのショウまでこんなんで楽しんだらいいんじゃないの?
ただし、そこかしこに書いてあるように、「At your own risk(自己責任)」で!日本みたいに、事故発生するたびいちいち遊具を撤去したりなんてやってられないよね。あれ、じゃなんでただの食いしん坊相手にマクドナルドは裁判に負けたんだろう?マック食うのもAt your own riskじゃないの?謎です。アメリカ謎。
摂取
日本のフェスと同じように、世界各国のごはんが食べられ、ますが、というかそういう名目の国別屋台がエリアごとにたくさんありますが、所詮アメリカです。ピザとアサイー以外は決して期待しないように。無難そうなプレッツェルだって、もんのすごいでかい塩の固まりを思わず払いのけて食べたもんです。チャーハン、焼きそばは食欲どころかやる気まで減退させるまずさです。中国人が食べたら間違いなく金を返せと言う。
物価も高いし、心配なひとは、シリアルバーなど炎天下でも保存できる食料をもっていくことをおすすめします。
…さすがウッドストックの開催地アメリカ。国の歴史は浅いが、日本とのフェス歴の違いをまざまざと見せつけられたぞ。快適すぎて帰るのを忘れそうだぞ。アメリカの、LAとか他の場所を通らずして毎年ここにだけ来たいぞ。
フジロックで、一番盛り上がる時間に寒くて帰っちゃう人、いっぺんきてごらんなさい。二度とフジロックなんていけなくなります。