タイ・カンボジア旅行記 ’00

  2000年2月14日〜2月28日(14日間):タイ・カンボジア

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カンボジア編、ある意味クライマックスへ

感動!朝焼け


アンコールワットでの朝焼け鑑賞が見ものらしい。
もちろん、これは行かねばとバイタクの運転手に、その旨を伝えると明らかに落胆したようすです。
朝5時とかだものね、ごめんね・・・。

次の日、携帯の目覚ましでやっとこさ起床し、すっぴんででかけました(気ぬいちゃった!)。
暑い暑いと言っていたこのカンボジアですが、乾季ということもあり、さすがに朝は長そでTシャツでも寒いくらいです。バイクに乗ってるとホントやばい。

niceshot.jpegもうこの時間から、結構観光客も多くいました。しかしそのわりにはいつものゲートでのチケットチェックがありません。アンコールワットを見るだけならこの時間に行けばタダですよ。他は遺跡ごとにチェックがありますからね。まだ暗い。そりゃそうだ、朝焼けを見にきたんだから。参道で、冥想をしている人がいる。気持ちはわからないでもないけど。

日の出を見るのにいいらしいスポットは、参道途中、左手にある池のそばらしいです。日本のNHKのカメラクルーもそこに陣取っていましたし、実際ほとんどの観光客がそこに集まっていました。
そうなってくると、わさわさ出てくるのは物売りの人たちです。

観光客はみんな、今か今かとその瞬間をまっているのに、その神聖な気分をブチ壊すかのように「カメラはいらないか」「ミネラルウォーターは・・」とやかましいったらありゃしない。さすがに、いつもみたいにつきまとったりはしませんでしたが。
しかしすごい人数だ。カンボジアももはや、観光地としてポピュラーなんだと痛感しました。

asayake2.jpegさて、運命の瞬間!
うはは~、きれいだなや~。
何がって、後光さしてるアンコールワットがですよ!
朝焼けの色だとか何とかそういうのは日本と別に変わり映えしないのですが、このアンコールワットで見る朝焼け、というよりは朝日が差してるアンコールワット、それこそ神聖ですねえー。気分の問題なんですね、要は。
しかしずーっとカメラやビデオカメラ覗いてる人たち、後で見ることよりも今、ここで見ている時間を大切にした方がいいですよ。
写真で見てもやはりきれいですが、あたしはカンボジアという異国の地で、ひんやりとした空気の中、遺跡の後ろから差す朝日を眺めてるというその瞬間が、今考えても貴重なもんだったなあと思うのです。
でもやっぱり、みんなにも見てもらいたいと写真を見せたりはしますけどね。
ああ、素晴らしいもん見た。

このまま遺跡を見てもいいけど、今日はちょっと休憩しようかなあ。
「次はどこに行く?」と聞くバイタク兄ちゃんに、午後まで寝ると伝えると、超喜んでバイタク友達に何か叫びました。
普通はこのまま観光させられるのだろうか。さすがにそこまでタフな動きはできません。

途中、マーケット近くで降ろしてもらって、朝ごはんを食べることにしました。
むっくんがやたらとカンボジアのフランスパン好きなので、洋食屋をつらつら見てまわっていると、高級そうな店発見。
しかしたまには洗練されたものでも、とか何とか言いつつ朝食ならそんなに金かかんないだろうということでその高級そうな店に入りました。

フランス人のおっさんが偉そうに指図していたので、彼がオーナーだと思われます。
こりゃ高えぞ、朝食セットが我がゲストハウス1泊分以上だ。
しかしあたしは元々パンにタマゴにベーコン、なんていう家で作りやがれ!メニューを店で食べるのが大好きなので、迷わずセットに。
優しいおねえさんが運んで来てくれた目玉焼き、見た目からしてそこらのちんけな店のものとは違う。コショウの振り方、焼き加減・・・。
むっくんの頼んだ単品フランスパンには、数種類のチーズが添えられて、楽しげな雰囲気に大喜び。おかわりしていました。
うまいうまい、さすがにシェムリアップ指折りのシェフが作るだけある(この店においてあったフリーペーパーにそう書いてありました)。
こういうどこにでもあるようなものの方が、シェフの腕がいいかどうかわかるもんですね!(あんまり味覚ないくせに)
久しぶりに食事で大満足。やっぱり食べ馴れてるものはいいなあ。

・・・何だか腹の具合がおかしい。心はこんなに満足しているのに・・・。
ひとまずトイレを拝借。
やっぱり、東南アジアでは下痢くらいしょうがないでしょう。

一抹の不安を覚えながら子供が集うゲーセンをのぞいたりして、ゲストハウスに戻って一眠り。
その後、辛いことになるとは、夢にも・・・。

ついに襲来!使徒、じゃなくてお腹急降下!


午後になって、昼寝から目覚めました。
お腹は・・・別に何ともないかな。何回か出したのでもう平気でしょう。
むっくんを叩き起こして、まだバイタクの待ち合わせには早いので、マーケットをひと回り。
約束の3時を数分過ぎちゃった・・・いそいそとゲストハウスそばまで競歩で帰ると、バイタクの兄ちゃんがこちらに向かって来ました。迎えにきてくれようとしてたみたい。タイ人の時間のルーズさに慣れていたので(もともと自分もルーズなんだけど)、こんなにきっちり来てくれるなんて、本当に彼には感動させられました。カンボジアの人がそうなのか、彼が律儀なのか。日本では当たり前のことなんですけどね・・。

今日もまた、一番好きなアンコールワットでのんびりしたあと、S君と待ち合わせをしているプノン・バケンに向かいました。
しっぽをばちん、ばちんと鳴らしながら観光客を待っている象さんの誘惑にふんばり、今日も今日とて急な山道を登ります。
山を登り切ったあたりで・・・おやおや、お腹の中が渦巻いてる・・・。いや、そんなはずはないと根拠のない自信を持ち、遺跡に向かいました。遺跡のふもとで、胡弓かなんかを奏でるおっさんがいました。その悲しげな音色は、これからあたしにふりかかる悲惨な運命を暗示していたのかもしれません・・・・。

もうてっぺんには、夕焼けを見ようと訪れた観光客で賑わっていました。
S君発見。日本の最近の若いの(あたしも含め)は、携帯電話を持たない待ち合わせってどきどきしがち。無事に会えると嬉しいもんです(1回、彼とはうちらの遅刻の為会えなかったことがあるし)。
しゃべりながらたくさんいる即席露店を眺めます。

うっ。
来た・・・・やばいぞ、本格的なのが来たぞ・・・・腹下しの虫が・・・・!!!!!!! 総動員だ!!!!!
その時のあたしの顔は相当焦燥感に満ちていたと思います。
「むっぐん・・・やばい、超やばいんですけど・・・。」
「トイレ行ってきなよ。」
って君(チミ)、日本の感覚で物事を・・・くっ、ぁあ他人が全員幸せそうに見える、いや事実今のあたしより不幸せな人はここにはいないはずだ・・・!みんな笑ってる!!!何笑ってんだよ!
まるでシャブ中患者かのような被害妄想。

もう、昨日も見たし、夕焼けなんてどうでもいい。帰りたい。いや、でも昨日曇ってたし、今日で最後だから見なきゃもう見れないし。でもこんなに人が来るところなんだから、トイレのひとつも作りゃいいのにさ、だって下りるのにも時間かかるじゃん、結構。遺跡下りればさ、草むらとかあるけど、上から丸見えだし、下の方にも人いっぱいいるんだよね。サンセットの瞬間になればきっとみんな上に来てボーとするんだろうけど、でも何かのはずみで誰かが下見ないとは限らないじゃん。商売終わった地元の人達が来たり、子供がかくれんぼとかしないとは限らないじゃん。そうなってくると、「こないだ日本人の女がさあ」って話のネタにされて、旅行者にも伝わって、「格安航空券」あたりの雑誌で、「旅の恥はかきすて」とかいう企画がもしできたら、絶対載るよ、あたし。しかも他薦で。かきすてじゃないよ!かきすててないよ!で、むっくんはむっくんで友達に絶対言うじゃん。男ならまだしも、弟にまで「男みたい」って言われるあたしだけど、でもやっぱり女じゃん、そっちの下ネタでは笑いとるほど勇気ないよ。いや、とれるかも?
ほんの数秒のあいだにいろんな考えがぐるぐる頭を駆け巡り、すっかりパニック。

ダメもとでガイドみたいな人にトイレの場所を聞きましたが、やはり下に行かないとないとのこと。
歩き方がおかしいあたしにむっくんもS君もねぎらいの言葉をかけてくれるけれど、その何の悩みもなさそうな面に苛立ちを隠しきれない。

そうこうしてるうちに太陽が落ちて来ました。
今か、今かと待ち構える人たち。緊張感が走る。
あたし1人、違う緊張感が走る。
何だ何だ、今日も曇りじゃねえか!ムキー!
それでもカシャカシャ、パチパチ、皆呑気に写真を撮る。
そしてお日さまは今日も1日の仕事を終え、眠りにつきました。・・って、そんなそれどころじゃないってマジで。
胃まで痛くなってきた、こりゃただの下痢じゃない・・・。そんな不安な気持ちが痛さを倍増させたらしく、遺跡を下りて行く幸せそうな人たちを横目に、ついにうずくまった。
日本人に付き添っていたガイドさんが、「だいじょぶ?どしたの?」と優しい声をかけてくれたけど、「下痢・・下痢・・・」としか言葉が出ない。でもやっぱりトイレは下にしかない、下りなきゃ・・・。

12%くらい腹痛菌が撤退したところで、下りる決意をしました。結構勇気いるんですよ、だって急な斜面だから、振動が加わるじゃないですか・・・。
まだ胡弓屋さんがいる・・・むっくんはこの音色とあたしの悲愴感あふれる表情をシンクロさせてとっても愉快な気持ちになっているそうだ。ふざけんな!
遺跡のふもとのわきに、象さんが昇り降りする用の小道があります。S君のすすめでこちらの緩い、でも長い坂道を下ることにしました。
こうして、下りるとなると安心感からか、腹具合はほとんど小康状態。でも油断はならないのでそろそろ、おとなしく歩きます。
目の前には象さんのでっかいケツ。
写真撮ろうかと思ったけど、フラッシュを怖がるかもと思ってやめました。もうこの時にはそんな余裕もありました。よかった・・・しばらくは大丈夫そうだ・・・・。

何ごともなく坂を下りきり、バイタクの兄ちゃんに、トイレに行きたいという旨を伝えると、あたしとむっくんを乗せて猛スピード(とはいえ、4、50くらい)ですっ飛ばしてくれました。いつもはすごーい安全運転で、20キロくらいで走るのに、すいません・・・ありがとう・・。今もし事故っても絶対文句言いません。
着いたのはアンコールワット前のレストラン。
トイレを借りにきただけと知ったお姉さんは、何だよ、って顔してトイレまで案内してくれました。すいません・・・皆さん、ほんとに。
・・・落ち着いていたかにみえた腸、やっぱり落ち着いてなかった。
ああ~!!!これでしばらくは安泰だ!
お姉さんにお礼を言って出ると、S君のバイタクも待っていてくれた。
本当にみなさん、迷惑かけました。すみません、ありがとう。

今夜はカンボジア最後の夜。
最悪の事態は免れてよかった。危うく二度と思い出したくない旅になるところだった。
しかし明朝はまた地獄のピックアップでカオサンに帰らなければならない・・・12時間くらいかけて。
その夜S君のゲストハウスで夕メシを食べていた時に彼から授かった整腸剤をお守りに、翌朝意を決して車に乗り込みました。
これが結構効いて、昨日の悪夢が嘘のよう。
やっぱり道はひどかったし、運転手は超ヘタだったので行きより揺れたけど、全く虫たちは暴れ出しませんでした。S君、感謝!
でも夜、カオサンに着いたとたんにまた大騒動。
4日前よりもすんごい増えた観光客や露店に驚く暇もなく、いつものゲストハウスに駆け込んで危機一髪。
バンコクに着いたらもう安心だ!

翌日。
このまま整腸剤でごまかすのも気がひけたので、カオサン中程にある薬局をたずね、症状をおばちゃんに訴えると、一言 「バクテリア」
ばくてりあ?何だっけそれ?虫?虫だっけ?虫!?
あたふたしているあたしにおばちゃんが出してくれたのは蛍光ピンクの体に良くはなさそうな錠剤。「肉ダメ、酒ダメ。」こういう時はほんと、酒嫌いでよかったと思います。
言われたとおり何回か飲んでいたら、胃痛も下痢も完全にストップ。
もうこれで一安心だと思ったら、次はむっくんが、 ハイネケンの緑色 をしたウンコが出たと言い出しました・・・。
「オレ、死ぬんかなあ。」
その1回だけで治ったものの、その幻の緑ウンコの原因は今だわからずじまいです・・・。

タイ、カンボジアの宿 '00:

バンコク 

siamorie.jpeg 
LinkIconSiam Oriental Inn 

 
料金は大体350バーツ~ 全てバス、トイレ付き エアコンかファン
朝食付きのコースもあります。
スタッフの感じもよく、しっかりしてそうです。24時間フロントは開いているので深夜に着いた時にも安心。ただはじっこの部屋にしかマトモな窓はついていません。高いことを除けば、いいところだと思います。しかし、値段に見合ってっかと聞かれたら辛いところ。
インターネット日本語入力可能です。
(2000年2月現在)
 
 

LinkIconTOP Guesthouse 

ツインエアコン付き280バーツくらい。水シャワー、トイレ付き。小さなバルコニーあり、景色ダメ。薄暗い感じ。この部屋がたまたまだったのか、水はけが悪くててんてこまいでした。洗濯物はバルコニーに干せば結構早く乾きます。門限は原則的に2時。それを過ぎると柴田理恵似のおばちゃんが玄関で寝てるのを起こさないといけません。怒られやしないけど、少し心苦しい。裏の通りのレゲエバーの音が夜中まで響きます。うるさいと寝られない人はやめた方がよいでしょう。
(2000年2月現在)
 

カンチャナブリー

 
LinkIconSam's House 

ツインでエアコンなし、150バーツ。トイレ、(水)シャワー付きです。部屋はきれいです。中庭には南国風な緑が生い茂っていて、リゾート気分満載。通路は中庭に面していて、部屋の前のベンチで酒とか飲んでみたりしてもいいかも、虫覚悟で。
 
おばちゃんも嫌味のない親切さにあふれてて、居心地よい所です。レストランもおいしいよ!特にスイカシェイク(また飲み物だ)!川を眺めながらのお食事もいいもんです。犬がいて、普段おとなしいかわいい犬ですが、使い捨てカメラのフィルムを巻くカチカチという音に怯えたのか、噛まれました。でも狂犬病にはかかってないようなので噛まれても大丈夫でしょう。まだ生きてるので。
(2000年2月現在)
 
 

シェムリアップ

 
CHOUK TEP GUEST HOUSE
→つぶれた
 
ディスカウントしてもらったのですが、ツイン1部屋で5ドル。とりあえずこの時は、まだガイドブックにも載っていない新しい宿でした。
 
スタッフはとても親切でのんびりした感じ。部屋はファンのみのようですが、窓から日が差さないので別に暑くなかったです。きちんときれいにしてあって、バスタオルなんかも置いてあります。
2階にあるレストランも結構おいしいです。しかし一番のおすすめはみかんジュース!食事代や洗濯代、バイタク代も全てチェックアウト時に精算します。
(2000年2月現在)